抵抗溶接の品質管理

ウエルドチェッカーの活用

 抵抗溶接の品質管理においては、当社のウエルドチェッカー或いはウエルドテスターを用います。
 電流/電圧/抵抗/通電時間/加圧力/変位量と、抵抗溶接の品質を左右する諸条件を測定監視することで、レーザ溶接と同様
 に間接的に品質を管理します。
 特に重要な電流値については、ウエルドチェッカーと接続するトロイダルコイルを用います。
 このトロイダルコイルは電流を検出するためのセンサーで、下記のように測定します。

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※旧アマダウエルドテックは、アマダ微細溶接事業に再編されています。詳しくはこちらをご覧下さい。


 電流の測定方法:溶接ヘッドと溶接電源(或いはトランス)を結ぶ2次導体にコイルを設置します。2次導体に電気を流す
         と磁界が発生し、トロイダルコイル内ではその磁界により電圧が誘起されます。この誘起された電圧を
         ウエルドチェッカーで演算処理することで、2次導体を通る電流を再現します。

 

 
 電圧の測定方法  :溶接ヘッドにVセンスケーブル(電圧検出ケーブル)を接続します。

 
 

 通電時間の測定方法:電流の測定と同時にトロイダルコイルで測定します。

 
 加圧力の測定方法
 :溶接ヘッドに内蔵されたロードセルで測定するものや、ハンディタイプの加圧力センサーを
           電極で挟んで実測する方法があります。
           ロードセルは力の大きさを電気信号に変換するセンサーの1つで、力に比例して変形する
           起歪体(きわいたい)と、その変形量を測定するひずみゲージで構成されます。
           加圧により起歪体が変形し、その変形量に応じてひずみゲージから電圧が出力されます。
           これを演算処理することで加圧力(N、kN)を測定します。

            
     溶接ヘッド内蔵型             ハンディ型


 変位量の測定方法 :加圧力と同様に溶接ヘッド内蔵のリニアゲージ(変位センサー)を使う場合や、外付けで
           使う場合があります。
           リニアゲージ内部には、主にスケール/光源/受光素子が組み込まれています。このスケール
           には一定のピッチでメモリが刻まれており、また光源と受光素子は向かい合って配置されて
           います。
           この光源と受光素子の間を、一定ピッチが刻まれたスケールが動くことで、受光素子で受け
           る光は明暗を繰り返します。この明暗に応じて信号が出力され、これを演算処理することで、
           変位量を測定します。
           当社のウエルドチェッカーは、株式会社ミツトヨ、株式会社キーエンス、株式会社小野測器の
           各社製変位センサーと接続することが出来ます。

 

 

その他の基礎知識はこちら

 ・抵抗溶接とは
 ・抵抗溶接の方法
 ・抵抗溶接機の基本構成
 ・抵抗溶接の5大条件

 ・抵抗溶接電源の種類と特長
 ・抵抗溶接の品質管理

 

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